母の崩壊を前にした娘の苦悩|『ファミリア・グランデ』書評|水上 文|かしわもち 柏書房のwebマガジン

【本稿は文筆家・水上 文さんによる寄稿です】  自由とは常に称賛すべき善なるもの、人間にとって何より価値あるものである。  と、そんな風に言われることがままある。もちろん、それは大抵の場合正しい。自由の他ならない価値は、歴史によって証明されてもいるのだ。一体誰が奴隷状態を望むだろう?  けれども「…