短編小説 消えたヤモリ 川崎ゆきお|川崎ゆきお

「ヤモリですかな」 「はい、トカゲのような」 「ああ、イモリとよく見違える奴ですな」  老婆が妖怪博士に相談している。ヤモリとイモリの違いを聞いているではない。腹が赤い方がイモリだ。 「ヤモリがどうかしましたかな」 「捨てられたのです」 「ほう」 「私が驚いたので、ちょうど遊びに来ていた甥が摘み出…