愛媛新聞「四季録」09 松山グランド劇場|青木亮人
その昔、松山大街道付近には芝居小屋や映画館が数多くあった。明治期には正岡子規が夏目漱石とともに大街道へ芝居を観にいったり、大正期には松山中学生の伊丹万作が映画館に足繁く通ったものだ。 昭和20年の空襲で多くの映画館が灰燼に帰したが、戦後も人々は映画を求めた。戦時生活から解放され、娯楽も少なかった当時…