短編小説 駅前ひろばの片隅で【第7夜】ライ「大丈夫です……」|里坂久雄

ライの夜 22時。 店の自動ドアが開くと、夜の冷たい空気が背中を押した。 バックヤードでエプロンを結び、勤怠端末にICカードをかざす。 短い電子音が鳴り、ライの夜が始まる。   夕勤のスタッフがレジ金の確認を終え、「じゃあ、お願いします」と軽く頭を下げて帰っていく。   夜勤は、いつも長い。 早口のお…