虹色の衣をまとったお姫様|masumi

あるところに、お姫様がおりました。 お姫様といっても、かつての王の遠縁だった両親はとうに死に、今は別の王が世を治めていました。 まがりなりにも城の片すみに住んでおりましたが、お姫様はひとりぼっちでした。 お城にいても、たいして意味はないように思えました。 誰も自分のことなど好きでないようでした。 お姫…