伊達政宗⑥|坂本晶の「後悔するべからず」

天正14年(1586年)11月、蘆名亀王丸がわずか3歳で死んだ。 「来たかーー」政宗は緊張した。 蘆名には次期当主となるべき人間がいない。今度こそ政宗は、弟の小次郎を蘆名の当主にしなければならなかった。 (だが、それはできるかーー) 今までの行きがかりからいえば、厳しい。 (だがやらねばならぬ) 政宗は蘆…