なぜ薬の効果は小さいのか? 「木を見て森を見ず」的な薬の効果に関する考察|青島周一

 脂質異常症治療薬のスタチン系薬剤は、心血管予後、あるいは生命予後に対するエビデンスが豊富な薬剤といえ、慢性疾患用薬の中でも効果サイズの大きな薬だと考えられている。実際、若年層よりも相対的に余命が短い高齢者においても、その有用性が示されている。  例えば、65歳以上を対象としたランダム化比較試験、23…