兵士の視点から歴史上の戦闘を記述した『戦場の素顔』の紹介|武内和人|戦争から人と社会を考える

軍事史の著作には多かれ少なかれ指揮官としての視点が盛り込まれています。指揮官にとって重要なことは、どの部隊を、いつ、どこで、いかに敵と戦わせるかであり、部隊を構成する兵士に焦点を合わせることは稀です。 しかし、イギリスの歴史学者ジョン・キーガンは『戦場の素顔(The Face of Battle)』で前線で戦う兵士…