第四章|北の大地 最初の夜-火と祈りキャプテン・マーベリック航海記|THE OLD SAILOR'S
人の気配はなかった。 目の前に姿を現したのは、二頭の鹿――雄と雌だった。 サマーが反射的にレミントン銃を構え、鹿を狙う。 だがマーベリックは、静かにその腕を押さえた。 「今日は初日だ。 まずは、この大地と空に感謝しよう」 彼はそう言って、陸地へと足を下ろした。 この地には、鹿も熊も、いずれいくらでもいる…