第五章 灰のぬくもりと最初の朝 キャプテンマーベリック航海記|THE OLD SAILOR'S

夜明け前、海はまだ灰色だった。 火は消え、灰の中に、わずかな温もりだけが残っている。 船から、トミーが一番に起きてきた。 まだ十月だというのに、吐く息は白い。 海を眺めると、水平線の向こうに朝日が姿を現した。 海と空の境目に、鮮やかな光が映し出されている。 それは、今の自分を映し出したような寂しさにも…