感情の最新のヴァージョン|Aomatsu Akira
自室のカーテンの隙間から、やさしい悪魔が息をひそめてせつない夜の空気が見える。 小さいころに塾の国語の授業で、小説のなかの情景描写は、主人公の感情を反映している、と何度も教わって、僕はずっとそれが嫌いだった。雨が急に降りだしたら主人公は悲しみの中にいる、厚い雲が出てきたら未来への不安が暗示され…