【連作短歌】Wonderful Vegetables|瑞木理央 〜水の領域(短歌と詩)〜

嫌われてお皿の隅に残されたピーマンだけを愛したい夏 剥きすぎたレタスの山と戦えず卵とともに駆け出した朝 鮮やかな南瓜よ馬車になるよりもプリンになれよ私のために 午前9時にんじんジュースに飛び込んで溺れた蠅を弔う鐘だ カイワレが野菜売り場から消えた日をおぼえていますか・昭和生まれよ 花だってきっと可…