【短歌】夏の散歩道|瑞木理央 〜水の領域(短歌と詩)〜

森をゆく 梢を鳴らす風音に耳をふさいでずんずん歩く 樹がとぎれ空がひらけてその下に団地の群れがぎゅうぎゅう光る    *     *     *  雨。 雨粒がやけに大きい夕立に打たれて走るでもなく濡れる 青空が見えているのに強くなる雨のあしおとまた遠くなる 濡れた服はすぐ乾くから雨なんかなかった…