【連作短歌】 働くことは尊い|瑞木理央 〜水の領域(短歌と詩)〜

労働と称するしずかな戦争に破れて散ったあの子も私も 息をするだけでお金が減っていく家賃年金健康保険 病院で支払う医療費分さえも稼ぐ力がなくて死にたい 生命力ゼロの私が働けば経済効果はさらにマイナス 社会とは働く人のものである——私に社会は存在しない いなくてもいい存在である僕のために働く医師は尊い …