〔小説〕 猫 (二)|海明(ミア)|note

飼い主を拾ったのは冬の雨の夜だった。傘もささずにずぶ濡れで歩いていたから、手をひいて部屋に連れ込んだ。 ぐしょぐしょに濡れて重たくなった背広を脱がせ、鴨居に掛ける。風呂をたてて布団を敷いた。湯からあがった飼い主にバスタオルを投げる。先に布団にもぐりこんで、丸くなる。 部屋は踏切に近く、夜半過ぎまで…