夏でした|Mist

日付が変わった。八月三十一日だ。これほど特別な日付がほかにあるだろうか。四月二十七日でもなく七月二十四日でもなく十月十二日でもなく、八月三十一日なんだ。ちなみに前のみっつは知り合いの誕生日である。 とはいえ夏は終わった。いや、終わろうとしている。蝉の声は相変わらずぼくを安心させようと四六時中響いて…