out|鈴木のすり

 カーンと気持ちのいい音が抜けた。小さな白い球が青い空へと弧を描く。それと同時にわっと歓声が沸き起こり、その瞬間を見た人々は口々に彼の名を呼んだ。すべてをなぎ倒すような黄色い高音には身体が持っていかれそうだった。揃いの白いユニフォームを着た少年たちはベンチから身を乗りださんと、腕を掲げたり帽子を振…