第58回短歌研究新人賞応募作「まちの若者」|Takanori Takano

することがない平日の夕すぎに空飛ぶ発光ハンバーグを見た 路地往けばアイボリーの外壁がヒトのおかげで濁り遂げてる この色をアイボリーという名で呼んで償いの意を表したふり ここで待つ許可をください爆弾の起動スイッチに似たの押しこむ スクランブル交差点の信号が青になれば法螺を吹くのだ 老け顔の女子高生が…