トビングスカイ - 2|斧田 小夜
説教どころではないのだった。 喚いていたハルも興奮が過ぎ去ったあとは椅子に深く腰を掛け、頭を抱えている。そのとなりにちんまりと座るナカジは目も鼻も真っ赤にして静かに泣いているらしかった。他の部員たちも青くなったり赤くなったり喚いたりガタガタ震えていたりしており、それを茶化すものは誰もいない。茶化…