出版・読書メモランダム
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古本夜話204 秋田雨雀『国境の夜』、叢文閣「現代劇叢書」、『秋田雨雀日記』
大正期には戯曲の「叢書」も出されている。 大正十年五月に叢文閣から刊行された秋田雨雀の戯曲集『国境の夜』がある。菊半截判の濃紺の上製本で、表題作を含めて四作が収録されている。叢文閣は説明するまでもなく、有島武郎の友人足助素一が営む出版社である。「国境の夜」は北海道十勝平野における大野家農園の家屋を舞…