古本夜話271 和田芳恵と博文館『一葉全集』

前回、和田芳恵の『一葉の日記』のことにもふれたので、ここでもう一編書いておきたい。和田は作家であると同時に、樋口一葉の研究者であり続け、決定版『一葉全集』(筑摩書房)も編纂し、また十冊以上に及ぶ研究書や解説書を刊行しているが、その代表作は『一葉の日記』に尽きるだろう。しかしあらためて『一葉の日記』…