古本夜話1014 宍戸儀一、アーサー・シモンズ『象徴主義の文学』、『批評』

本連載1008で既述しておいたように、伊藤整の「詩人伝」(『伊藤整全集』第6巻所収、新潮社)は、昭和二十九年に四十九歳で亡くなった宍戸儀一を中心とする昭和初期の詩人たちをめぐる回想と見なしていいだろう。 それゆえに、そのイントロダクションも詳細ではないけれど、提出されている。昭和六年頃、伊藤は椎の木…