古本夜話1217 中央公論社『堺利彦全集』とゾラ『子孫繁昌の話』『労働問題』

前回のゾラ『肉塊』(『パリの胃袋』)の訳者が秋庭俊彦ではなく、堺利彦の売文社の関係者ではないかと推測しておいた。また実際に本探索1202の奥栄一も売文社の翻訳係だった。(『肉塊』) それに『近代出版史探索Ⅵ』1180でふれたように、堺も『木芽立』(アルス、大正十年、『ジェルミナール』と改題して同十二年)を刊…