ピエール・ボーマルシェ「セヴィラの理髪師」(岩波文庫) 18世紀の起業家あるいは山師が描いた召使が貴族を虚仮にする物語。ロッシーニの歌劇の原作。

老いた医師(それでも40代だろうが)が後見している若い娘がいる。彼女は美しく、どうやら資産もちであるらしいので、医師バルトロは娘ロジーナと結婚しようとしている。バルトロによっていわば幽閉されている美女に哀れを感じたアルマヴィーヴァ伯爵は、雇い人フィガロを使って、彼女に取り入り、バルトロの結婚を阻止し…