ピエール・ボーマルシェ「フィガロの結婚」(岩波文庫) 原作にあった女性差別の告発、貴族制の批難はモーツァルトの歌劇にはないので、戯曲を読みましょう。

モーツァルトの同名オペラで筋をよく知っているので、サマリは略。 訳は辰野隆先生。1952年の訳なので古臭いなあ、と読み始めた。みんな難しい漢語を使うし、回りくどい言い回しをするから。途中で思ったのは、「フィガロの結婚」が初演されたのは1784年。時はフランス革命の直前。世情混沌としているなか、貴族と平民の違…