都留重人「現代資本主義と公害」(岩波書店) 1950年代にはわかっていた公害を国家・企業・大学が隠蔽したから、1968年の惨状になった。

1968年の刊行。都留重人のほか、数名の学者による共著。特徴的なことは、科学の研究者、政治に関係する人ではなく、主に経済学者が取り組んでいるということ(ちなみにマルクス主義経済学者は入っていない)。 公害研究の古典という位置づけ。おそらくこれほど浩瀚な公害研究がまとまったことはなくて、かつ当時進行中の問…