odd_hatchの読書ノート
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イエールジ・コジンスキー「異端の鳥」(角川文庫) 黒い髪と黒い瞳は異端の印。方言がわからない少年に向けられた信じがたい残虐行為。
第2次大戦直前のポーランド(と明示されているわけではないが)。ワルシャワから田舎に疎開させられた6歳の少年ははぐれてしまい、村に寄宿することになる。彼の黒い髪と黒い瞳は、藁色の髪と青い瞳の村人にはユダヤとジプシーに見られてしまう。方言を理解できない少年は、村人による信じがたい虐待を受けながら、遍歴を…