odd_hatchの読書ノート
id:odd_hatch
村上陽一郎「科学史の逆遠近法」(講談社学術文庫) 初期の「自然科学」は科学と神秘思想のアマルガム。啓蒙主義時代に神秘思想と縁を切った。
読了2回目。前回は非常に興奮したのだが、今回は冷静に。 主題は、16世紀の科学革命(コペルニクス、ケプラー、ガリレオなど)が中世の混迷した非合理的思考を批判、排除するなかから生まれたというこれまでの科学の発達史の説明は不十分。むしろ、彼らはプラトニズムやヘルメス学、錬金術、占星術などのオカルトめいた思…