江川卓「謎解き『カラマーゾフの兄弟』」(新潮社) 言葉に他の意味を持たせることが好きなドスト氏の長編を読み込もう。

「カラマーゾフの兄弟」は米川正夫訳のを、古い河出書房版全集で、たしか5日間で読んだのではなかったかな。療養中だったもので、それこそ一日に10時間くらい読んでいたのだ。こういう読書だと飽きてくる(小説の内容にも読書という行為にも)のだが、そこは「カラマーゾフの兄弟」、まるで飽きることがありませんでした。…