ヴィクトール・フランクル「夜と霧」(みすず書房) 期限なき収容状態でいかに希望を持つか、解放後の弛緩からいかに回復するか。

この絶滅収容所の記録を前にすると、おののき、恐怖し、震撼し、その記述が際限なく続くことに絶句し、沈黙するしかないところにいってしまう。これほどの惨劇をよくも人間が・・・とか、これほどの虐待をよくも人間が・・・とか、これほどの勇気をよくも人間が・・・とか、そういういくつもの「人間とはそれほどまでに・…