odd_hatchの読書ノート
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ウィリアム・モリス「ユートピアだより」(岩波文庫) 西洋の近代がもたらしたもの(資本主義、貨幣経済、民族国家、科学技術、民主主義など)をすべて廃棄した活動と生活の芸術化、信義と友愛の疑似家族の世界。
188X年、社会主義者の会合で疲れて帰宅した「私」は夢を見た。それは200年後の社会で、共産主義社会が実現していた。その話をぜひ書けとすすめられたので、ここにまとめてみた。というわけで、19世紀の詩人で工芸家ウィリアム・モリスの構想したユートピアが語られる。この物語は、22世紀に目覚めた初老の男が未来のきげん…