コリン・ウィルソン「迷宮の神」(サンリオSF文庫) 「意識の拡大」論者が性的遍歴をしながら異端宗教「不死鳥教団」を発見する。追放された精神分析医ヴィルヘルム・ライヒの主張の小説化。

作家ジェラード・ソームはある出版社から18世紀後半の貴族エズマンド・ダンリイについて書くように求められる。エズマンドは1748年生まれ1832年死去の放蕩者。性的遍歴をポルノチックにつづった日記によってのみ知られていたとされる。18世紀後半には無名氏の「我が秘密の生涯」や国が変わるがミラボー伯「肉体の扉」、サ…