odd_hatchの読書ノート
id:odd_hatch
野間宏「真空地帯」(新潮文庫)-3 兵隊暮らしで社会性や公共心、正義観などはスポイルされ、感情と思考をなくし自由の意味を喪失した「兵隊」に純化されていく。
2015/03/27 野間宏「真空地帯」(新潮文庫)-1 2015/03/30 野間宏「真空地帯」(新潮文庫)-2 「暗い絵」「崩壊感覚」でみられた句読点のない長い文章、対象の執拗な描写、内面で噴き出す声、現在と過去のカットバック、生硬な思想を交わす会話、そういう「戦後文学」を特徴づける文体はここには影もない。短い文章をたた…