池内紀「モーツァルト考」(講談社学術文庫) 当時たくさんいた「音楽の神童」の中で今に残るのはモーツァルトただひとり。

モーツァルトを語ろうとすると、不思議なことに書かれた文章は重たくなるか、軽薄になるかで、モーツァルトの音楽にジャスト・フィットしたものはめったにお目にかかれない。小林秀雄やカール・バルト(「モーツァルト」新教出版社)のが重くなった典型だろうな。軽薄なのは、書店で手にしてすぐに書棚に戻すからタイトル…