堀田善衛「定家明月記私抄」(ちくま学芸文庫)

藤原定家が19歳から晩年まで書いた日記「明月記」。漢文で書かれた日記を研究書や注釈書を頼りに読み進める。宮廷貴族であり歌人であることから、日記のほとんどは宮廷のできごと、儀式の備忘録。そこから荘園制から地頭制に移る権力の動きやほぼ400年続いた宮廷の衰亡の様子が明らかになる。 序の記 ・・・ 定家19歳で「…