武田泰淳「十三妹」(中公文庫) 試験の成績がよいノビ太が、ドラえもんならぬ十三妹の秘密の援助で成功していくというおとぎ話。

武田泰淳が、中国武侠小説のパスティーシュを書いていたというのは、これも新鮮な驚き。いや、そんなことは珍しいことではないのかもしれない。福永武彦が王朝を舞台にした陰陽師の話を書いているし(「風のかたみ」新潮文庫)、坂口安吾や大岡昇平がミステリーを書き、堀田善衛らは映画「モスラ」の原作を書いているのだ…