ゲーテ「色彩論」(岩波文庫)-1 色は晩年のゲーテが最も関心をもった研究領域。学問は世界精神をつかむために教養を高めなければならない。

ゲーテの「色彩論」1810年は大部な著述であって、第1部:教示編、第2部:論争編、第3部:歴史編の3つの部分からなるという。この岩波文庫版は第3部:歴史編の抄訳(それでも400ページ)。1952年初出のために、旧字旧かな。古い書体の活字はかすれ、文体も翻訳調の堅苦しいもの。訳注もほとんどなく、ある程度の科学史…