ウラジミール・ナボコフ「ロリータ」(新潮文庫)-2 ハンバートとロリータの互い見がつくる「官能の王国」は社会や共同体を敵視し、破滅に至る地獄めぐりを要求する。

2016/10/07 ウラジミール・ナボコフ「ロリータ」(新潮文庫)-1 の続き。 ハンバートの主張によると、女は子供と成人の間に、<少女>と呼ぶべき特別な一瞬があるという。それをニンフェットと呼ぶ。年齢は9歳から14歳の間。すべての女がニンフェットになるわけではなく、ある特別な選ばれた存在のごく少数だけがそのよう…