小宮正安「ヨハン・シュトラウス」(中公新書) ハプスブルク帝国はワルツの人気上昇とともに隆盛し、ワルツが飽きられると没落する。

タイトルこそヨハン・シュトラウス(息子)個人であるが、主人公はハプスブルク帝国そのもの。なるほどこの帝国の栄光と没落はこのワルツ音楽の大家に具現しているわけか。 この本の記述にそうと、19世紀のハプスブルク帝国の歴史はこんな感じになる。前の世紀(?)に建てられたハプスブルク帝国は、ほかの帝国の王様や貴…