マルティン・ハイデッガー「形而上学入門」(平凡社ライブラリ)-1 存在を問うときに、民族が出てくることの奇妙さ。

たしかに哲学に熱中した一時期があって、そのときにこの「形而上学入門」を読んだ。そのときの線引きが今でも残っていて、読んで興奮した記憶を思い出せる。でも、それから四半世紀を超えて、今では「存在」という厄介な問題は、科学の「素朴実在論」でいいやと思うようになっているので(まあ、デカルトの方法的懐疑以降…