イワン・ツルゲーネフ「父と子」(新潮文庫) 1860年代、父の世代は自由主義で保守主義、子の世代は民主主義で革新志向。

1859年5月にペテルブルグの大学に通う学生が夏休み(?)で実家に帰ってきた。都会の雰囲気をぷんぷんと匂わせる医学生の友人といっしょ。やることがないし、とくに気を引くことがないので、学生二人はぶらぶらすごす。その田舎には貴族の未亡人がいて話をしたり(恋に発展しそうになるが、手も握らず)、軍人として西ヨー…