フョードル・ドストエフスキー「白夜」(河出書房)-1 孤独な生活ができてしまう都市の巨大空間に住む「空想家」が勝手に盛り上がって、勝手にしゅんとなってしまった

ペテルブルグにきて8年目、26歳になった「わたし」。友達がいないので、町をうろつくことしかできず、ずっとなにか考え事(空想)をしている。今日もうつうつとしていて、一人ぼっちで世の中から見捨てられている感じ。この自閉的な行動性向は素質によるのか環境によるのか不明であるが、都市の巨大空間と人口が拍車をかけ…