マーク・トウェイン「不思議な少年」(岩波文庫) 宇宙的な死を持ち出して人間の無価値を説く「サタン」はネットによくいる冷笑主義者にそっくり

トウェイン最晩年の作(出版は死後の1916年)。 1590年のオーストリアの片田舎。教会が町の中心で、町長もいるが神父の権威が強いころ。3人の子供が遊んでいるところに、「サタン」を名乗る美少年が現れる。古今東西の面白い話をして子供らを魅了したが、不思議なことに大人には見ることができない。彼は16000歳であるがま…