odd_hatchの読書ノート
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都筑道夫「酔いどれ探偵」(新潮文庫) カート・キャノン「酔いどれ探偵」の贋作。ルンペン共同体の治安維持を担う用心棒になったクォート・ギャロンには自己嫌悪や他人嫌悪は見られない。
カート・キャノン「酔いどれ探偵街を行く」の連載が評判よかったので、読者は続きをよみたがったが、原作はもうない。そこで、原作者の許可を得て、都筑道夫が贋作を書くことになった。雑誌連載中は「カート・キャノン」を使い、単行本にするときは「クォート・ギャロン」に替えることにした。連載は1960年4-9月の半年間。…