国枝史郎「蔦葛木曽桟 下」(講談社文庫) この世の悪を懲らしめ世界をまき直す知恵と力を求める旅はエスカレーションし、いつまでも上のレベルが現れ続け、家に帰りつけなくなる。

2022/2/28 国枝史郎「蔦葛木曽桟 上」(講談社文庫) 1922年の続き さて下巻。 父の仇木曽義明の寵姫になりすまし、義明を翻弄する美女鳰鳥(におどり)だが、俗界に失望して城外へ脱出する。そして彼女は人外の世界に迷いこみ、不思議な体験をする。一方、御獄冠者のもとには怪盗石川五右衛門、忍術の百地三太夫、霧隠才…