トーマス・マン「トニオ・クレーゲル」(岩波文庫)-2 教養市民社会に「遅れてきた青年」トニオは苦悩して郷愁にふける

2023/05/19 トーマス・マン「トニオ・クレーゲル」(岩波文庫)-1 ドイツの教養主義者は実業が嫌い、庶民のたくましい肉体がうとましい 1903年の続き トニオの不幸は、ゲーテやシラーやベートーヴェンの時代はとうに過ぎ、ワーグナー(1813-1883)やブラームス(1833-1897)、ヨハン・シュトラウス(1826-1899)らが亡くな…