トーマス・マン「トニオ・クレーゲル」(岩波文庫)-1 ドイツの教養主義者は実業が嫌いで、庶民のたくましい肉体がうとましい

詩人トニオ・クレーゲル の半生と詩作に対する疑惑。1903年発表の中編に、行が開けられているところに勝手に数字を振って、サマリーをつくる。 1.トニオ14歳。学校の優等生ハンス・ハンゼンといっしょに帰る。トニオはシラー「ドン・カルロス」の話をし、ハンスは馬術の本に夢中で話はかみ合わない。でもハンスは「ドン…