odd_hatchの読書ノート
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ジェイムズ・ジョイス「ダブリンの市民」(岩波文庫)-1 20世紀初頭のアイルランドは沈滞と堕落と憂鬱と怠惰。植民地政策で政治と経済が沈滞していたせい。
前回は柳瀬尚樹訳の新潮文庫で読んだが、今度は結城英雄訳の岩波文庫で読む。岩波文庫の訳者はジョイス研究者らしい(集英社文庫の「若い芸術家の肖像」「ユリシーズ」で解説を書いている)。より学究的な翻訳になると、読後の感想は変わるだろうか。 本文の前に解説を読む。すると、20世紀初頭のアイルランドは沈滞と堕落…