【エッセイ/書評】村上春樹「猫を棄てる-父親について語るとき」-これは戦争で人生を狂わされた一人の男の話

Amazonで探す 楽天ブックスで探す 「猫を棄てる」というタイトルに違和感があった。父親の戦争体験の話だと聞いていたからだ。2つの猫の話に挟まれて父親のことが語られる。この構成がいかにも村上春樹らしい。最初の猫は棄てられたのだが棄てに行った村上父子よりも先に家に戻って来る。これは幼い頃、口減らしで養子に…