『老いる家 崩れる街』 野澤千絵 2016

家。家。家。僕の頭の中は、おそらく家のことでいっぱいだ。子どもの頃は、家が世界そのもので、それは世界の中心であり続けた。よその家との比較ができるようになると、それは悩みやコンプレックスの種となった。社会人となって、家を購入すると、そのためのローンの支払いや、家の維持管理が重荷となり、頭を悩まし続け…